たいせつなものを、机の上に置いて。
写真でも。
モノでも。
いま、手元に見つからなかったら、お昼のパンでも。
ゆっくり。
おいて。
左手で、そっと、支えて。
右手を、そうっと、上からあてて。
たいせつなものへ、触れる、
じぶんの手を思い出そう。
添えた手を、
ゆっくり、見つめてみる。
手を。
たいせつなものを。
もちろん。
あなたも、そっと、触れられたとおもうよ。
おんなじように。
じぶんの手や誰かの手は脱出口かもしれないし、入り口かもしれない。歓迎。