あじわい。

 

 

高校生のとき。

油絵を描いていた。

 

15号の油絵。

652×530mm。

 

「なんで、美術館にある絵と、こんなにちがうんだろうなぁ」

って、素直におもってた。疑問だった。

 

周りのひとは、笑うすきまもないくらい、スルーしてたなぁって、いま思い出した。

 

なんか、わたしのそういう素直さって、いまおもっても、けっこう好きだな。

 

だって、おんなじ大きさの四角のなかに、

おんなじ絵の具なのに、

おんなじモチーフでも、

ぜんぜんちがうものが出来上がるんだよ。

 

すごくない?

すごいよねぇって。

 

なんで違うんだろー。

なにが違うんだろう。

 

 

じきに、

 

下手くその意味とか。

じょうず、の意味とか。

小手先、の意味とか。

腹入ってる。の意味とか。

続ける、の意味とか。

 

いろいろいろいろ感じることになったけど。

 

すこしずつ、そのいろいろがわかったときって、うれしかったなぁ。

 

 

苦かった、ときもある。

 

 

そのころとは、また違うけど、いまでもいろいろおもうな。

いまでもおもう。

 

 

いまも、その、すこしずつって、いろんなところでおもうな。

絵だったり、絵じゃなかったりするけど。

 

 

それも味わい。

 

 

とも思える時も、いまはあるかな。

どうかな。

 

 

 

[ あじわい。 ]日々のこと。2019/05/05 22:03